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塗料の種類 水性?油性?1液?2液?

2021.1.25リフォームのコト

塗料の種類

塗料の種類について

塗装工事に用いる塗料には様々な種類があります。シリコンやウレタンといった素材や、遮熱やラジカルといった機能性など様々な要素によって分類がされます。本日の記事では、そのようにたくさんある塗料の種類の中から大きな分類として存在する「水性・油性」という項目と、「一液・二液」という項目についてお話いたします。

水性塗料?油性塗料?

塗料の区分として水性か油性かという基準はペンや絵の具などで皆さん慣れ親しんでいると思いますので、建築用塗料もその分け方があるんだなというくらいで驚きはないと思います。もしくは、水性の落ちやすい印象から「建物に水性塗料を使って大丈夫?」と少し心配になるかもしれません。

塗料における水性や油性とは何で決まるのでしょうか。それは「顔料」や「染料」といった色素をどんな液体で溶かしているかという点です。水性といわれる塗料やペンは、もちろん水で溶かしています。そして油性は溶剤とも呼ばれる「揮発性有機溶剤」で溶かしています。

塗料の種類

水性塗料について

水性塗料は主材と呼ばれる顔料や樹脂によって形成される固形分を水によって溶かすことでできたものです。水性塗料は油性塗料に強度や乾燥時間で劣るものの、臭いや扱いやすさといった面で非常に優れています。油性塗料ではカバーすることができなかった特性を持っていることから水性塗料は多くの分野で用いられています。

水性塗料のメリット

  • 施工中のニオいが少ない
  • 管理や施工が比較的簡単である。
  • 発がん物質である「ホルムアルデヒド」を含まない
  • JISやJASが認定した安全等級「F☆☆☆☆」製品が多い。

 

水性塗料のデメリット

  • 油性塗料に比べ、強度や艶、平滑性に劣る。
  • 多機能製品が少ない。
  • 温度や湿度により乾燥時間がかわる。

 

油性塗料について

油性塗料は主材を揮発性有機溶剤(シンナーなど)で溶かして作られています。油性の溶剤を用いることで、水では溶かすことができなかった成分を塗料に混合できるため、耐久性が高く機能性が豊富という特徴があります。しかし、有機溶剤は中毒性があり、引火性も高い危険物であるため取り扱いにリスクがあります。そのため、労働安全衛生法により有機溶剤作業主任者という資格者の指揮の下で作業を行うなど、安全対策が必要です。また、作業中に発する塗料の臭いとともにめまいや吐き気といった健康障害を引き起こす有害物質を吸引してしまうため、作業者や施主様だけでなく、近隣住民に害を及ぼす恐れがあります。塗装会社によっては極力油性塗料を扱わないというところもあるほどです。

油性塗料のメリット

  • 耐久性、耐候性、密着性が高い。
  • 塗膜の仕上がりが美しい。
  • 乾燥が気温や湿度に左右されず安定している。
  • 有機溶剤が多くの成分を溶かすことができるため水性塗料に比べ多くの機能を有する。

油性塗料のデメリット

  • 環境や人体に対して有害な成分を含んでいる。
  • 管理方法が難しい危険物であり、引火性を持っている。
  • 水性塗料に比べて、高額な商品が多い。
  • 施工中の臭いが強く、健康被害を及ぼす有害物質が揮発する。

水性塗料と油性塗料はどっちがいい?

水性塗料と油性塗料は上述のようにお互い別の特徴を持ったものです。もともと塗料は油性のもの。昔は樹脂を溶かすためには有機溶剤でしかできませんでした。その後、塗料開発技術が進み、溶剤に水を用いて作る水性塗料が誕生したことで油性塗料の持つ特徴の一部が一気にデメリットとして目立つようになってしまったのです。
水性塗料と油性塗料は互いにメリット・デメリットがあるため、一概にどちらが優れているとは言えませんが、日曜生活の範疇では水性塗料を用いることが一般的になっています。
油性塗料を用いる場合は環境の影響が甚大な場所や下地の状態やトラブルの要因により、水性塗料の耐久性や密着性では足りないと判断されたときです。外壁塗装でいうと、水性塗料を塗ってもすぐに浮きなどの劣化現象が出てしまうようなケースです。
用途によってはもちろんですが、劣化状況に応じて正しい選択をすることで塗料の成分による強みを最大限活かすことができます。

一液型と二液型について

次に一液型と二液型について紹介いたします。この区分は塗料の主材に混合する液体の種類によって分けられています、

塗料の種類

一液型は主材+溶剤

一液型は主材に溶剤を加えて構成する塗料です。施工面や管理面の扱いやすさと価格面で二液型よりも安価な点が特徴です。

一液型のメリット

  • 比較的安価な塗料が多い
  • 扱いやすい塗料なので施工と管理の両面での負担が少ない
  • 硬化スピードが緩く、塗料の使いまわしが可能

一液型のデメリット

  • 二液型に比べ、耐久性や耐候性が弱い。
  • 塗装可能な箇所が限られる

二液型は主材+溶剤+硬化剤

二液型は主材と溶剤に加えて、硬化剤と呼ばれる塗料の効果に必要な成分を足して用います。こう言うと「一液型には硬化剤が入っていない?」と思われるか知れませんが、一液型は既に硬化剤が含まれている塗料です。そのため手間が少ない塗料ですが、二液型は硬化剤を混ぜることで一液型にはない耐久性や施工範囲の広さを持っています。しかし、その一方で硬化剤を混合する手間と技術が要求され、混合後には硬化が始まるため使いまわしができないというデメリットがあります。

二液型のメリット

  • 耐久性や耐候性が高い。
  • 混合前は保管がしやすい
  • 施工範囲が広く、様々な用途に用いることができます。

二液型のデメリット

  • 一液型に比べて高価な塗料が多い。
  • 混合すると効果が始まるため、使いまわしができない。
  • 硬化剤の混合比率がシビアであり、技術と手間を要求される。

一液型と二液型はどっちが良い?

先述の「水性」「油性」の項目と同様に用途によって活きる特徴が違うため、一概にはどちらがということを言うことはできません。この二種類の選択を分けるのは施工範囲の広さによるでしょう。

二液型の施工範囲の広さ

施工範囲の広さとは簡単に言うと「どれくらい多くの材質に塗ることができるか」という点で二液型の方がより多くの材質に塗ることができるということです。

二液型と一液型の施工範囲の広さを比べると一目瞭然、硬化剤と混合した二液型の塗料は様々な材質にも高い密着性を発揮することができます。一液型の塗料も外壁などの施工範囲が広い部分に用いられている「モルタル」や「サイディングボード」に塗装ができるため基本的な使用には問題ありませんが、金属製の物は二液型でないと塗装ができません。明らかに塗料をはじいてしまいそうな金属にも塗装が可能ということが二液型塗料の密着性の高さを物語っています。

まとめ

水性や油性、一液に二液と塗料を区分する項目についてご紹介いたしました。成分や混合の仕方によっては特徴が大きく変わり、用途も変わります。また、塗料の特徴はこれだけではなく混合される「樹脂」によって種類が変わります。シリコン塗料やフッ素塗料といわれる塗料の分類は樹脂によって変わります。耐久性にも大きくかかわる、樹脂の特徴についてはまた別の記事でご紹介いたします。

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