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ラジカル塗料Vol.2 ラジカルの発生を抑制する科学の力

2022.1.17リフォームのコト

この記事は『ラジカル塗料Vol.1 「ラジカル」ってなんだろう?』の続きです。

ラジカルとは?

前回ラジカルの発生と人体に及ぼす影響について記事を書きました。今回はいよいよラジカルと塗料の関係についてのお話です。ラジカルは様々な影響で原子核の軌道にある電子が離別し、不安定状態に陥ることで発生します。また、そのラジカルとなった不対電子を持つ不安定な原子が他の原子から電子をとることで自身を安定状態にしますが、その結果により他の原子が不安定状態になるという連鎖反応がおこります。そして原子が他の電子を奪い不安定となることを「酸化」といいます。

ラジカル塗料Vol.2 ラジカルの発生を抑制する科学の力

ラジカル塗料によるラジカル生成の抑制

ラジカル塗料は肌に塗る日焼け止めクリームと似ていると前回の記事の終わりにお話ししましたが、紫外線対策としていかにその影響を内部に与えないようにするかという点で同じような構造を持っています。

日焼け止めの紫外線対策は主に「散乱」と「吸収」によるものです。表面から浸透させないように紫外線を散乱させる方法と、日焼け止めで吸収し熱エネルギーとして放出させる方法です。

ラジカル塗料も同じように散乱(反射)と吸収効果を持って紫外線によるラジカル生成を防ぎ塗膜の劣化を抑制させます。

ラジカル塗料の機能

まずラジカルによる塗料の劣化は、顔料として成分に含まれる酸化チタンが紫外線に触れることでラジカルが発生します。そのため酸化チタンに紫外線が当たらないように塗料内の成分で防ぐ必要があります。

ラジカル塗料Vol.2 ラジカルの発生を抑制する科学の力

ラジカル塗料は、「紫外線の侵入を阻止する機能」と「ラジカルの発生を抑制する機能」の二分野に強力な性質を有しており、酸化チタンをUVから守っています。
弊社でお客様から大人気のラジカル塗料「アレスダイナミックトップ(株式会社関西ペイント)」を例にこの二つの機能を紹介いたします。

ラジカル塗料Vol.2 ラジカルの発生を抑制する科学の力

アレスダイナミックトップでは上記のように2つの機能を次の4つに細分化しています。
■紫外線の侵入を阻止する機能
 ①高性能シリコンレジン ②UVトラップ
■ラジカルの発生を抑制する機能
 ③ラジカルバリヤコート ④HALSラジカルキャッチャー

■紫外線の侵入を阻止する機能

①高性能シリコンレジン

シリコンレジンとは3次元構造を持つ樹脂であり、耐熱性や対候性、撥水性と様々な特性を持っています。このシリコンレジンは紫外線の吸収率がとても低く、紫外線の内部への侵入を防ぐことが出来ます。

②UVトラップ

UVトラップはその名の通り、シリコンレジンをすり抜けて内部に侵入した紫外線を捕まえて無害化する効果があります。

■ラジカルの発生を抑制する機能

③ラジカルバリヤコート

さらにその奥まで紫外線が侵入し酸化チタンまで届くことがあっても、ラジカルバリヤコートが酸化チタンを覆い守っているので、直接の侵入を防ぐことが出来ます。

④HALSラジカルキャッチャー

いかのラジカル塗料といっても経年劣化を含めた時間の経過によって紫外線が次第に酸化チタンへと届いてしまいます。酸化チタンと紫外線が反応しラジカルが発生した時こそ、HALSラジカルキャッチャーの出番です。発生したラジカルを捕獲し、全て無害化します。

ラジカル塗料Vol.2 ラジカルの発生を抑制する科学の力

ラジカル塗料のメリット

ラジカル塗料のメリットはこのUV対策による対候性の飛躍的な工場から生まれる耐久性とコストパフォーマンスの高さにあります。近年の塗料技術の結晶というべきラジカル塗料は低価格での高耐久を実現した点では大きな開発ですが、その一方で10年や15年を超える施工実績がないため真の耐用年数は分からず、現在も「期待」耐用年数としての推測値でしか表すことが出来ない点が歴史の浅い塗料としての一つの弱点となっています。

ラジカル塗料Vol.2 ラジカルの発生を抑制する科学の力

ラジカル塗料Vol.2 ラジカルの発生を抑制する科学の力

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