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漆喰を選ぶなら無添加漆喰!
2022.7.29リフォームのコト
漆喰のことをはじめから
漆喰の歴史はとても長く、日本ではお城や城下町の家々の内外装で使われており、人間の暮らしに溶け込んだ伝統的な建材です。主成分は石灰岩。その石灰岩を貝殻などとともに窯で焼き、炭酸カルシウムである「生石灰」を作り出します。そこに水を加えると発熱膨張を起こし、「消石灰」という水酸化カルシウムになる化学変化をおこします。そこにぎんなん草などの繊維質を加えることで「漆喰」となります。先人の知恵が自然の岩を便利な無添加建材へと変えたのでした。
漆喰を塗る際は水で溶き、とろとろとした状態で施工します。乾燥をしていくことで、空気中の二酸化炭素と化学反応し、元の石灰岩と同じ炭酸カルシウムに戻ります。いわば、漆喰の壁は状態を変えた石です。そのため劣化に強く安定性の高い壁が仕上がり、現代でも多くの漆喰仕上げの建造物が残っているということになります。
漆喰の歴史
漆喰のように消石灰を主成分とする建材は古代ギリシャやローマから用いられており、世界的に見ればさらに古い歴史を持っています。漆喰の起源は5千年前、エジプトのピラミッドで用いられていたことが始まりといわれています。そこでは積み重ねられる大きな石を安定させる接着剤として使用されていたようです。日本では4千年前に縄文時代後期の遺跡から出土していますが、本格的に建造物に用いられることになったのは飛鳥時代からといわれています。神社仏閣や古墳の内壁に用いられた漆喰は、その上品な白い色合いと優しく光を反射する明るさ、そして劣化に強い耐候性と防火性から神聖な建物に適した建材とみなされていたのではないでしょうか。青い空に向かって高くそびえるお城や地中海の海沿いに並ぶ住居は白い砂浜と青い海原のような壮大な風景を心に想起させ、それぞれの色合いがより一層際立って見えます。
漆喰の特徴
漆喰には以下の特徴があります。
調湿性能
漆喰の持つ微細な多孔質が吸湿と放湿を行うことで、室内の湿度を調節し結露を抑制することが出来ます。快適な室内環境を作り出すとともに住宅や家具、本やお洋服なども良い状態で保つことが出来ます。
抗菌性能
強アルカリ性の漆喰には有機物を分解する性質があります。漆喰の主成分である消石灰が最近の繁殖や増殖を抑えてカビやダニの発生を防止します。
耐火性能
漆喰は不燃性の無機物である消石灰を主成分としています。そのため火に強く、建築基準法第2条9号の基準に適しています。また、火災の発生時や廃棄時の焼却においても化学建材のようなダイオキシンの発生はありません。
吸着性能
シックハウス症候群や化学物質過敏症を引き起こす揮発性有機化合物を吸着し分解します。また、化学物質を用いない無添加の漆喰では化学物質を放出することはありません。
メンテナンス性能
漆喰についた汚れは消しゴムで落とすか、カッターナイフやサンドペーパーで削り落とすことが出来ます。ビニールクロスや他の建材とは違い、削ってしまうことが出来るのが特徴です。
消臭効果
漆喰は消臭力に優れ、室内の様々なにおいを分解するとともに抑制します。生ごみの臭いも24時間で約90%を消臭。昨日の夜に焼いた魚のにおいも翌朝には消えているという声もあります。そのため、ペットのお部屋やおトイレ、玄関などに漆喰をピンポイントで塗る家庭も増えています。
漆喰の効果で分かりやすいのは調湿効果と消臭効果です。お部屋の空気がきれいにすっきり。快適な空間となるので冷暖房の使用率も減り、省エネ効果と健康効果を期待することが出来ます。
漆喰はもともと無添加!
漆喰の成り立ちや使われいる素材に化学物質や添加物はなく、もともと無添加素材であることは上述したとおりですが、漆喰の中には添加物や化学物質を用いて作られたものもあります。
添加物有りの漆喰
漆喰に混合する添加剤のうち、代表的なものが化学合成樹脂です。これはボンドとして、接着力の向上や硬化、ひび割れ防止などを目的に混ぜられています。施工性や取り扱いやすさを考えて、市販されているDIY用の漆喰などによく混合されています。
また繊維質を多くいれて漆喰のかさを増し、安価にする方法もあります。さらに、漆喰の色付けを行うために顔料などの着色料を入れることもあります。
それぞれもちろんメリットがあってのことなので、添加物が含まれていることは決して悪いことではありません。しかし、混ぜ物が多いことで漆喰の効果がうまく発揮されず、きたしていた調湿効果や消臭効果を得ることが出来なくなるデメリットがあります。せっかくの漆喰が通常のクロスとあまり変わらないようではもったいないですよね。
無添加漆喰を選びましょう。
漆喰が持つ独特の質感と生み出す空気をしっかり味わうためには無添加の漆喰が一番です。
無添加漆喰を選ぶメリット
無添加漆喰を選ぶメリットは以下の3つです。
①漆喰の持つポテンシャルを最大限に生かすことができる
②化学物質が含まれないので、化学物質過敏症やシックハウス症候群などに困っている方の健康改善に効果的
③耐火性と耐久性が高く、安全性が高い
無添加漆喰を選ぶデメリット
①通常の漆喰よりも少し高い
②施工会社によっては無添加漆喰を取り扱うことが出来ない
漆喰についてお考えであれば、無添加漆喰も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。漆喰の良さを一番感じることが出来る素材なので、弊社でもおススメしています。
東京都町田市本町田2937-15
受付時間10:00〜17:00
平日予約制、土日祝フリー来場
お電話番号:046-271-3638
https://wannyan-home.com/model/
ペット共生住宅をテーマにしたモデルハウスですが、トイレや2階居室に漆喰を使用していおり、実際に体験することが出来ます。
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