0120-67-1196

受付時間:10:00-17:00 ※土日祝日も営業

ブログBLOG

冬場に気をつけたい「ヒートショック」について

2023.1.10リフォームのコト

冬場に気をつけたいヒートショックについて

はじめに

年が明けてようやく寒さが冬本来のものになってきたように思います。これから訪れる寒い冬に最も心配なのはヒートショックです。ヒートショックは気温の変化による血圧の急激な変化による心臓や血管の疾患が原因となって起こる現象です。ヒートショックのこともちろんご承知のことでしょう。テレビなどで話題に上がるようになったのは10年以上も前のことです。この記事ではヒートショックの現状とリフォームによる対策を紹介してきます。

 ヒートショックは増加している?

ヒートショックの事故件数に関しては実は公表されているデータがありません。入浴中による死亡や不慮の事故といった項目でまとまっていますが、ヒートショックという項目でそこから数字を引くことはできません。しかし、入浴中の事故による死亡件数は年々増加し、交通事故と比較し約2.5倍程度の件数となっています

冬場に気をつけたいヒートショックについて

上記表は2008年からの浴室や溺死でなどでの死亡者数と交通事故死亡者数を比較したものです。交通事故の死亡者数が年々減少しているという素晴らしいデータとは裏腹に、この表では多くの死亡事故が浴室で発生しているということを物語っています。

次にこの年間データを月ごとに見ていくと、やはり寒い時期に多くの死亡事故が発生していることが分かります。

冬場に気をつけたいヒートショックについて

冬期に多く発生する入浴中の死亡事故の背景にはヒートショックが潜んでいるということが分かります。また最後に年代別のデータを参照しましょう。2008年2018年のデータを比較したこのデータは同じ傾向を指しています。すなわち65歳以上の高齢と呼ばれる年齢層の方が入浴時の死亡事故件数において多くを占めているということです。10年間の比較では高齢者社会のあおりからか65歳以上のグラフが高く伸びています。

冬場に気をつけたいヒートショックについて

加齢による血流の弱りや血圧のトラブルを考慮して、安全対策を十分にとる必要があります。

改めてヒートショックの起こりやすい場所を確認しましょう

ヒートショックの原因となる温度差はどこで生じやすいのかを改めて確認しましょう。

 お風呂&脱衣所

ヒートショックは温度差が大きいところで起こる現象です。したがって住居内で最も起こりやすいのはお風呂と脱衣所となります。温かいお風呂からひんやりと冷えた脱衣所との行き来の中で急激な温度差が人体を襲います。その際に最も激しい血圧の変化が発生します。先ほどのデータでも見た死亡者数が物語るようにヒートショックが起こる代表的な場所となっています。血圧に不安のある方は気を付けてお風呂に入るようにしましょう。

入浴時のヒートショック対策
  1. お湯はりと一緒に浴室を暖めましょう。
  2. 脱衣所をヒーターなどで暖めましょう。
  3. 給湯温度を41℃以下にしましょう。
  4. 「もしものために」入浴前に家族へ一言かけましょう。
  5. 入浴前に良く水分補給をしましょう。
  6. かけ湯をしっかりしてからゆっくり入りましょう。まずは膝までの入浴で下半身からしっかり暖め、全身での入浴と移ると身体への負荷を軽減することができます。
  7. お湯につかる時間を10分以内にしましょう。
  8. 食後すぐの入浴を避け、飲酒や医薬品の服用後は安全のため入浴をしないようにしましょう。

トイレ

トイレも気温差が大きく出るところであり、また服を一部はだけたり力を入れたりと冷えや血圧にとって良くない場所です。トイレが少しの時間だからとは思っても、暖房器具を入れたり、部屋から出る際は一枚はおる、上着のチャックを締めるなど暖かくすることをおススメします。

廊下

廊下も危険なポイントの一つですが、特に玄関側は外気温の影響を受けやすく早朝や深夜にいたると室温との温度差が15〜20℃近くまで開くことがあります。廊下に出る際も室温や外気の状況に合わせて、一枚はおるくらいの気持ちでいることが大切です。

リフォームで出来る対策

上記のようにお風呂場やトイレ、廊下などがヒートショックの危険度の高い場所となります。また、これは戸建てとマンションでは話が変わり、マンションは戸建て住宅より気密性と断熱性が高く、温度変化を生みやすい窓がお風呂場やトイレにないケースが多い為、比較的安定した室温を保つことができるからです。さてここで一端のリフォーム会社といたしましてリフォームで出来るヒートショック対策を紹介いたします。

1、断熱工事

家全体の断熱機能を高める方法が一番ということで紹介いたしますが、実は断熱材として一般戸建てに用いられているグラスウールなどは半永久的に劣化しないといわれる一方で、施工不良や品質不良によってボロボロになっていたり剥がれ落ちていたりと十分な機能を発揮できていない場合があります。また、ひどい場合ではもともと施工されていないということもあります。断熱材が機能していないと温度差に住宅が左右されやすくなり、結露の発生から木材の腐食、シロアリの発生などということもあり得るため、底冷えを強く考える場合は床下の状況を一度確認しておくことをおススメします。何か問題があっても早期発見からの解決をすることで住宅の寿命を大きく伸ばすことが可能です。

2、内窓の設置

内窓を取り付けることで、窓からの外気温の侵入を妨げることができます。また、防犯や防音対策にもなるため住宅の安心度が高く上がります。

3、浴室の交換

在来工法のタイル張りのお風呂では床下の土間や外壁からくる冷えを抑えることができません。システムバスへと変更することで、浴室内部に新たに一つの箱ができるため外気温からの影響を受けにくくなります。また、床材や壁材も温まりやすく、浴室暖房乾燥機が設置されている場合はさらに暖かな浴室にすることができます。

4、暖房機器の設置

脱衣所やトイレに暖房機器を設置することで温度差をなくすことができます。脱衣所用の暖房機器はメーカーによってはシステムバスのオプションとしてラインナップされていることもあるので、お風呂の交換工事をする際には検討してみるとよいでしょう。また、トイレには簡易的な暖房器具を置くためにコンセントの増設が必要になるかもしれません。併せて暖房便座を導入することで、トイレの時間を少しでも暖かく過ごすことができるようになります。

ヒートショックなどの健康対策には補助金の利用も有効

国土交通省や各都道府県では住宅支援の補助金が企画されています。近年では健康住宅や省エネ住宅の推進がテーマにあり、断熱改修としての床下工事や窓、保温浴槽が対象工事に組み込まれていることがあります。時期によっては補助金の支援事業が開催されているのでリフォームをお考えの際はぜひ参考にしていてください。

おわりに

ヒートショックは住宅におけるトラブルのなかで生命にかかわる危険性が大いにあるものです。また、その被害は毎年交通事故を上回る数値であると考えられます。特に気をつけたいのがお風呂ですが、そもそもお風呂はくつろぎを与えてくれる安心なスポットです。ヒートショックの危険性を減らし、楽しいお風呂時間を楽しむことで冬の活力はよみがえります。ヒートショックに関しては様々な情報が各メディアに出ているので参考に、快適な冬をお過ごしください。

一覧へ戻る

POPULAR POSTS

RELATED POSTS